8月1日朝4時出発であるが、早い人は2時ごろから起きて支度をしている。3時になって大方の人が起きて支度をし始めた。私は疲れていたので3時30分に起きた。すでに他の人はしっかり用意している。みんな40リットル以上のリュックを用意している。ちょっとオーバーだなと思いつつ私は30リットルのリュックだった。聞くと携帯コンロや地下足袋、替えの登山パンツを用意していると言う。ある人はビバーク用のテントも持参という。そんな大袈裟な装備がいるのだろうか。やがてバスがやってきた。みんな往復4000円のバス券を買う。バスの乗客は全部で10人だった。私と同じぐらいの年齢の人が3人いた。その人たちも40リットルのザックだ。薄明かりの中バスは出発した。30分経った時に前方にクマが現れたバスの進行方向というか目の前をバスと同じようなスピードで走る。小熊だ。体が小さく色もそれほど濃くない。結構長い時間およそ20秒ほどバスを先導して走ってくれた。そして藪の中に入ったが、ちょこんと不思議そうな目で私たちを見送ってくれた。すごく可愛かった。バスは4時50分水力発電所前についた。若い登山者は勇んで飛び出していった。みんなクマ除けの鈴をつけていた。その中で一人蚊取り線香のようなものをつけている人がいたのでそれが何か聞いた。するとクマ除けの線香だという。インターネットで見たらしい。またある人は大きな草鞋を編んだものをリュックのサイドにつけていた。どこで買ったのか聞くと、インターネットに作り方が出ていたので自分で作ってみたという。幌尻岳を征服するのに用意周到に準備してきている。そして車内で友達になった中島さんは本日の天気予報について解説してくれる。本日の昼から雨、増水した場合幌尻山荘からの沢下りは危険極まりないという。そしてまた増水した場合バスが来ない恐れもあるという。私は全くそれらのことに無知すぎた。