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整理番号:20100325 特願2010-069462 (Proof) 提出日:平成22年 3月25日 1
【書類名】明細書
【発明の名称】雨水利用装置
【技術分野】
【0001】
本発明は雨水を利用するため竪どいの途中から雨水を取り出して雨水に含まれるゴミや
土砂などを除去して雨水を利用できるようにした雨水利用装置に関するものである
【背景技術】
【0002】
竪どいの途中から雨水を取水・利用する装置は雨水をそのまま取水する装置及びフィル
ターをつけたものが一般的であった。
【0003】
これらの装置で雨水をそのまま取水する装置はゴミが多く、利用は庭の散水や打ち水に
限られていた。またフィルターをつけた装置はゴミが詰まって雨水があふれ出るものやフ
ィルターにゴミがたまり、そのゴミが後から降り続く雨を汚していた。
【0004】
上記の問題を解決しようと竪どいの途中を切断し、その直下に少しの空間を設け半球上
のフィルターをつけた装置もあったが、球形状フィルターの球形面で竪どいからのゴミを
除去すると同時に雨水もかなり除外されるという欠点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11-131537号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は建物の屋根に降った初期の土塊・落ち葉などのゴミを多量に含む初期雨水を分
離し貯留すると共に、初期雨水分離後の雨水を取水しようとする時に汚れを生じさせず、
簡単にゴミの除去及び濾過ができ、目詰まりが起こりにくい雨水利用装置を提供するもの
である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は雨水利用部と初期雨水貯留部を備え、雨水利用部には接合分離可能な上筒及び
下筒を有し、上筒と下筒の接合部にドーム状の網が設置されるとともに上記上筒と下筒を
分離した時に同時に上記ドーム状の網は分離可能に構成され、さらに下筒に濾過フィルタ
ーを設け、濾過フィルターの下流部から利用すべき雨水を取り出すようにした雨水利用装
置である。
【発明の効果】
【0008】
本発明の雨水利用装置は初期雨水貯留部の初期雨水貯留筒に汚れの多い初期雨水が貯留
され、この水は庭の散水や打ち水に利用できる。
【0009】
本発明の雨水利用部は初期雨水貯留後の雨水をドーム状の網で除塵し、濾過フィルター
で濾過するので良質な水を簡単に得ることができる。この雨水は水洗トイレや雑水として
利用できる。個々の家庭の水道代の節約に果たす役割は大きい。また防災面から防火用水
・災害時の非常用水としても利用できる。
【0010】
ドーム状の網や濾過フィルターは清掃交換が容易であるので目詰まりがない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】雨水利用装置の側面図
整理番号:20100325 特願2010-069462 (Proof) 提出日:平成22年 3月25日 2
【図2】雨水利用装置の設置例
【図3】雨水利用部の上筒・ドーム状の網・下筒の概念図
【図4】雨水利用部の濾過フィルターの概念図
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下本発明の雨水利用装置を図1に基づいて説明する。本発明の雨水利用装置は初期雨
水貯留筒20と雨水利用部1とで構成される。初期雨水貯留筒20は内径10cmから18c
mで長さ1mから2mの円筒形の装置である。初期雨水貯留筒20の上流端はT字管19につ
ながるように漸次細くなり、下流端は水栓22取り付けのためこれも漸次細くなっている。
初期雨水貯留筒20はゴミを多量に含んだ雨水を雨水利用部1に入る前に一時的に貯留する
筒状の装置である。
【0013】
初期雨水貯留筒20の初期貯留容量は屋根面積×0.5~1mm÷竪どいの本数で算出され,
その貯留量を許容する貯留筒である。初期雨水貯留筒20の下流端は水栓22があり、常時閉
栓している。また初期雨水貯留筒20にはフロート21が内蔵され、初期雨水の流入に伴って
上昇し満水時に初期雨水貯留筒20の上流端とT字管19との接点を塞ぐ。
【0014】
竪どい2を流れ落ちる雨水は上記のように初期雨水貯留筒20が満水になると初期雨水貯
留筒20の上流端が閉じられ、雨水はT字管19の横方向の出口から雨水管13-1を通り、雨
水利用部1へ流れる。
【0015】
雨水利用部1は上流端が雨水管13-1に下流端が雨水管13-2につながり、連結部分はそ
れぞれ雨水管の径に合わせて狭くなっている。また雨水利用部1は内径12~15cm高
さ約50~60cmの円筒形で中央から上筒1-1と下筒1-2に分かれる。上筒1-1の上流端
は雨水管13-1につながるが緊結していない。上筒1-1の上端部の内径は雨水管13-1の外
径より少し大きく雨水管13-1を挟みながら上下に移動できる。
【0016】
上筒1-1の下端部は下筒1-2の上端部に外側から重なるように構成される。図3に示す
ように下筒1-2の上端から2cmの部分の外周に上筒1-1の下端を受け止める上筒受けリ
ング4が固定されており、上筒1-1を支持するように構成されている。
【0017】
上筒1-1はドーム状の網3を筒内に内蔵する。ドーム状の網3は0.5mmメッシュ・高さ
約5cm直径が上筒1-1の内径よりやや小さめであり、網の下端のつば部3-1が下筒1-
2の上端外周上に乗る。つば部3-1から下に円筒外径が下筒の内径に等しいぐらいの切り
込みを入れたリング3-2がついて下筒1-2の内壁を押さえ固定される。
【0018】
初期雨水貯留後の雨水は雨水利用部1の上筒1-1に内蔵されているドーム状の網3によっ
て0.5mm以上のゴミはすべて除去される。除去されたゴミはドーム状の網3のつば3-1の
上と上筒1-1の内側に溜まる。除塵された雨水は下筒1-2の濾過フィルター5へ落下する
。
【0019】
下筒1-2は底部に濾過フィルター5を配置し、上筒1-1に内蔵されたドーム状の網3と
の間は約20~30cmの空間を保っている。この空間はドーム状の網3と濾過フィルター5の
雨水の流下速度の違いによるもので大量降雨時水圧により濾過フィルター5を雨水が通過
する。
【0020】
濾過フィルター5は逆円錐形のバケツ状の容器5-1に複数の濾材を収納したもので上面
の面積は底面の面積より少し広い。上面の外径は下筒1-2の内径より僅かに小さい。高さ
は7~8cmで濾材は上から順にサランマット7・コーラルサンド8・活性炭9・濾過マット1
0・粒状ヤシガラ活性炭11・濾紙12が入り、濾紙は容器の内壁にも装着されている。濾材
整理番号:20100325 特願2010-069462 (Proof) 提出日:平成22年 3月25日 3
は各地域の特性を考慮して組み合わせを変えることもできる。
【0021】
図4に示すように容器5-1は上端に持ち手6が付いている。濾材の洗浄や交換をスムーズ
に行うため、取出しがしやすいようにしている。容器5-1の壁面は上端から15mmのとこ
ろから直径3mmの孔が5mm間隔で空いている。また底面も縁より内側1cmのところか
ら円の中心に向かって同じく直径3mmの孔が5mm間隔に空いている。この無数の孔か
ら濾された雨水が出て行き、雨水管13-2を通って貯水タンク14に導かれる
【0022】
雨水利用部1は上筒1-1を雨水管13-1に沿って持ち上げるとドーム状の網3が取り出せ
、網にひっかかったゴミや土塊をブラシなどで容易に落とせる。また上筒1-1の内壁の点
検・清掃や下筒1-2から濾過フィルター5を取り出し、濾材の洗浄交換ができる。
【実施例1】
【0023】
図2より屋根16に降った雨水は樋17に流れ、竪どい2から落ち葉や土塊などのゴミを多
量に含んだ降雨初期の雨は屋根面積から算出された貯留量を許容する初期雨水貯留筒20に
貯留される。満タンになるとフロート21が雨の流入を遮断し、雨水はT字管19と雨水管13
-2を経て雨水利用部1に入る。
【0024】
初期雨水貯留筒20には重量がかかるので樋受け18や23などで壁に緊結する。雨水利用部
1に導かれた雨水は図1に示したように下筒1-2に落下する。
【0025】
下筒1-2の底に配置された濾過フィルター5の内壁及び底面一体は濾紙が張り付く。
濾過フィルター5で濾過された雨水は雨水管13-2を通り、飲料以外に使える水となり貯水
タンク14に導かれる。
【0026】
貯水タンク14は雨水を貯水する機能と雨水を利用する機能そして大雨の時の越流機能が
ある。越流管15は貯水タンクの上部につき、満水の手前で雨水を排水溝25に逃す。水栓24
(雨水タンク用)は雨水利用のため、ここから雨水をバケツ等に取り利用する。またポン
プ等でくみ上げ水洗便所に利用できる。
【0027】
初期雨水貯留筒20は雨水を貯留後天気が回復すれば、下部の水栓22(初期雨水貯留筒用
)を開栓し、雑水として庭への散水・打ち水としても利用できる。また集中豪雨、台風な
ど雨水利用部1が処理できない大雨の場合、水栓22(初期雨水貯留筒用)を開栓し、雨水
を排水溝25へ逃せる。
【0028】
下筒1-2は濾過フィルター5を底に配置し、濾紙に定性濾紙NO2を使用することで2
0ミクロン以上のゴミを吸着する。(0022)の濾材は一般的な例であり、これに亜硫酸カ
ルシウムや備長炭の粉末や濾紙の種類を変えて雨水をさらに良質の水に高める事もできる
。またその地域の降雨の特徴や周辺環境から得られる情報を元に濾材を選ぶことができる
。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明は雨水を有効に利用するために用いられる雨水利用装置である。装置はプラスチ
ック成型業界、施工は建築業界など広範囲に産業界で利用できる。
【符号の説明】
【0030】
1. 雨水利用部
1-1 雨水利用部・上筒
1-2 雨水利用部・下筒
2. 竪どい
整理番号:20100325 特願2010-069462 (Proof) 提出日:平成22年 3月25日 4/E
3. ドーム状の網
3-1 つば
3-2リング
4. 上筒受けリング
5. 濾過フィルター
5-1容器
6. 持ち手
7. サランマット
8. コーラルサンド
9. 活性炭
10. 濾過マット
11. 粒状ヤシ殻活性炭
12. 濾紙
13-1 雨水管(T字管から)
13-2 雨水管(下部筒から)
14. 貯水タンク
15. 越流管
16. 屋根
17. 樋
18. 樋受け
19. T字管
20. 初期雨水貯留筒
21. フロート
22. 水栓(初期雨水貯留筒用)
23. 樋受け(大)
24. 水栓(雨水タンク用)
25. 排水溝
【書類名】明細書
【発明の名称】雨水利用装置
【技術分野】
【0001】
本発明は雨水を利用するため竪どいの途中から雨水を取り出して雨水に含まれるゴミや
土砂などを除去して雨水を利用できるようにした雨水利用装置に関するものである
【背景技術】
【0002】
竪どいの途中から雨水を取水・利用する装置は雨水をそのまま取水する装置及びフィル
ターをつけたものが一般的であった。
【0003】
これらの装置で雨水をそのまま取水する装置はゴミが多く、利用は庭の散水や打ち水に
限られていた。またフィルターをつけた装置はゴミが詰まって雨水があふれ出るものやフ
ィルターにゴミがたまり、そのゴミが後から降り続く雨を汚していた。
【0004】
上記の問題を解決しようと竪どいの途中を切断し、その直下に少しの空間を設け半球上
のフィルターをつけた装置もあったが、球形状フィルターの球形面で竪どいからのゴミを
除去すると同時に雨水もかなり除外されるという欠点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11-131537号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は建物の屋根に降った初期の土塊・落ち葉などのゴミを多量に含む初期雨水を分
離し貯留すると共に、初期雨水分離後の雨水を取水しようとする時に汚れを生じさせず、
簡単にゴミの除去及び濾過ができ、目詰まりが起こりにくい雨水利用装置を提供するもの
である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は雨水利用部と初期雨水貯留部を備え、雨水利用部には接合分離可能な上筒及び
下筒を有し、上筒と下筒の接合部にドーム状の網が設置されるとともに上記上筒と下筒を
分離した時に同時に上記ドーム状の網は分離可能に構成され、さらに下筒に濾過フィルタ
ーを設け、濾過フィルターの下流部から利用すべき雨水を取り出すようにした雨水利用装
置である。
【発明の効果】
【0008】
本発明の雨水利用装置は初期雨水貯留部の初期雨水貯留筒に汚れの多い初期雨水が貯留
され、この水は庭の散水や打ち水に利用できる。
【0009】
本発明の雨水利用部は初期雨水貯留後の雨水をドーム状の網で除塵し、濾過フィルター
で濾過するので良質な水を簡単に得ることができる。この雨水は水洗トイレや雑水として
利用できる。個々の家庭の水道代の節約に果たす役割は大きい。また防災面から防火用水
・災害時の非常用水としても利用できる。
【0010】
ドーム状の網や濾過フィルターは清掃交換が容易であるので目詰まりがない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】雨水利用装置の側面図
整理番号:20100325 特願2010-069462 (Proof) 提出日:平成22年 3月25日 2
【図2】雨水利用装置の設置例
【図3】雨水利用部の上筒・ドーム状の網・下筒の概念図
【図4】雨水利用部の濾過フィルターの概念図
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下本発明の雨水利用装置を図1に基づいて説明する。本発明の雨水利用装置は初期雨
水貯留筒20と雨水利用部1とで構成される。初期雨水貯留筒20は内径10cmから18c
mで長さ1mから2mの円筒形の装置である。初期雨水貯留筒20の上流端はT字管19につ
ながるように漸次細くなり、下流端は水栓22取り付けのためこれも漸次細くなっている。
初期雨水貯留筒20はゴミを多量に含んだ雨水を雨水利用部1に入る前に一時的に貯留する
筒状の装置である。
【0013】
初期雨水貯留筒20の初期貯留容量は屋根面積×0.5~1mm÷竪どいの本数で算出され,
その貯留量を許容する貯留筒である。初期雨水貯留筒20の下流端は水栓22があり、常時閉
栓している。また初期雨水貯留筒20にはフロート21が内蔵され、初期雨水の流入に伴って
上昇し満水時に初期雨水貯留筒20の上流端とT字管19との接点を塞ぐ。
【0014】
竪どい2を流れ落ちる雨水は上記のように初期雨水貯留筒20が満水になると初期雨水貯
留筒20の上流端が閉じられ、雨水はT字管19の横方向の出口から雨水管13-1を通り、雨
水利用部1へ流れる。
【0015】
雨水利用部1は上流端が雨水管13-1に下流端が雨水管13-2につながり、連結部分はそ
れぞれ雨水管の径に合わせて狭くなっている。また雨水利用部1は内径12~15cm高
さ約50~60cmの円筒形で中央から上筒1-1と下筒1-2に分かれる。上筒1-1の上流端
は雨水管13-1につながるが緊結していない。上筒1-1の上端部の内径は雨水管13-1の外
径より少し大きく雨水管13-1を挟みながら上下に移動できる。
【0016】
上筒1-1の下端部は下筒1-2の上端部に外側から重なるように構成される。図3に示す
ように下筒1-2の上端から2cmの部分の外周に上筒1-1の下端を受け止める上筒受けリ
ング4が固定されており、上筒1-1を支持するように構成されている。
【0017】
上筒1-1はドーム状の網3を筒内に内蔵する。ドーム状の網3は0.5mmメッシュ・高さ
約5cm直径が上筒1-1の内径よりやや小さめであり、網の下端のつば部3-1が下筒1-
2の上端外周上に乗る。つば部3-1から下に円筒外径が下筒の内径に等しいぐらいの切り
込みを入れたリング3-2がついて下筒1-2の内壁を押さえ固定される。
【0018】
初期雨水貯留後の雨水は雨水利用部1の上筒1-1に内蔵されているドーム状の網3によっ
て0.5mm以上のゴミはすべて除去される。除去されたゴミはドーム状の網3のつば3-1の
上と上筒1-1の内側に溜まる。除塵された雨水は下筒1-2の濾過フィルター5へ落下する
。
【0019】
下筒1-2は底部に濾過フィルター5を配置し、上筒1-1に内蔵されたドーム状の網3と
の間は約20~30cmの空間を保っている。この空間はドーム状の網3と濾過フィルター5の
雨水の流下速度の違いによるもので大量降雨時水圧により濾過フィルター5を雨水が通過
する。
【0020】
濾過フィルター5は逆円錐形のバケツ状の容器5-1に複数の濾材を収納したもので上面
の面積は底面の面積より少し広い。上面の外径は下筒1-2の内径より僅かに小さい。高さ
は7~8cmで濾材は上から順にサランマット7・コーラルサンド8・活性炭9・濾過マット1
0・粒状ヤシガラ活性炭11・濾紙12が入り、濾紙は容器の内壁にも装着されている。濾材
整理番号:20100325 特願2010-069462 (Proof) 提出日:平成22年 3月25日 3
は各地域の特性を考慮して組み合わせを変えることもできる。
【0021】
図4に示すように容器5-1は上端に持ち手6が付いている。濾材の洗浄や交換をスムーズ
に行うため、取出しがしやすいようにしている。容器5-1の壁面は上端から15mmのとこ
ろから直径3mmの孔が5mm間隔で空いている。また底面も縁より内側1cmのところか
ら円の中心に向かって同じく直径3mmの孔が5mm間隔に空いている。この無数の孔か
ら濾された雨水が出て行き、雨水管13-2を通って貯水タンク14に導かれる
【0022】
雨水利用部1は上筒1-1を雨水管13-1に沿って持ち上げるとドーム状の網3が取り出せ
、網にひっかかったゴミや土塊をブラシなどで容易に落とせる。また上筒1-1の内壁の点
検・清掃や下筒1-2から濾過フィルター5を取り出し、濾材の洗浄交換ができる。
【実施例1】
【0023】
図2より屋根16に降った雨水は樋17に流れ、竪どい2から落ち葉や土塊などのゴミを多
量に含んだ降雨初期の雨は屋根面積から算出された貯留量を許容する初期雨水貯留筒20に
貯留される。満タンになるとフロート21が雨の流入を遮断し、雨水はT字管19と雨水管13
-2を経て雨水利用部1に入る。
【0024】
初期雨水貯留筒20には重量がかかるので樋受け18や23などで壁に緊結する。雨水利用部
1に導かれた雨水は図1に示したように下筒1-2に落下する。
【0025】
下筒1-2の底に配置された濾過フィルター5の内壁及び底面一体は濾紙が張り付く。
濾過フィルター5で濾過された雨水は雨水管13-2を通り、飲料以外に使える水となり貯水
タンク14に導かれる。
【0026】
貯水タンク14は雨水を貯水する機能と雨水を利用する機能そして大雨の時の越流機能が
ある。越流管15は貯水タンクの上部につき、満水の手前で雨水を排水溝25に逃す。水栓24
(雨水タンク用)は雨水利用のため、ここから雨水をバケツ等に取り利用する。またポン
プ等でくみ上げ水洗便所に利用できる。
【0027】
初期雨水貯留筒20は雨水を貯留後天気が回復すれば、下部の水栓22(初期雨水貯留筒用
)を開栓し、雑水として庭への散水・打ち水としても利用できる。また集中豪雨、台風な
ど雨水利用部1が処理できない大雨の場合、水栓22(初期雨水貯留筒用)を開栓し、雨水
を排水溝25へ逃せる。
【0028】
下筒1-2は濾過フィルター5を底に配置し、濾紙に定性濾紙NO2を使用することで2
0ミクロン以上のゴミを吸着する。(0022)の濾材は一般的な例であり、これに亜硫酸カ
ルシウムや備長炭の粉末や濾紙の種類を変えて雨水をさらに良質の水に高める事もできる
。またその地域の降雨の特徴や周辺環境から得られる情報を元に濾材を選ぶことができる
。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明は雨水を有効に利用するために用いられる雨水利用装置である。装置はプラスチ
ック成型業界、施工は建築業界など広範囲に産業界で利用できる。
【符号の説明】
【0030】
1. 雨水利用部
1-1 雨水利用部・上筒
1-2 雨水利用部・下筒
2. 竪どい
整理番号:20100325 特願2010-069462 (Proof) 提出日:平成22年 3月25日 4/E
3. ドーム状の網
3-1 つば
3-2リング
4. 上筒受けリング
5. 濾過フィルター
5-1容器
6. 持ち手
7. サランマット
8. コーラルサンド
9. 活性炭
10. 濾過マット
11. 粒状ヤシ殻活性炭
12. 濾紙
13-1 雨水管(T字管から)
13-2 雨水管(下部筒から)
14. 貯水タンク
15. 越流管
16. 屋根
17. 樋
18. 樋受け
19. T字管
20. 初期雨水貯留筒
21. フロート
22. 水栓(初期雨水貯留筒用)
23. 樋受け(大)
24. 水栓(雨水タンク用)
25. 排水溝