本日 204 人 - 昨日 589 人 - 累計 505682 人

堺市都市計画決定案の私の意見

  1. HOME >
  2. 自然保護・自然 >
  3. 堺市都市計画決定案の私の意見
堺市都市計画決定案(鉢ヶ峯地区の特別緑地保全地区)について
4/26(火曜日)堺市役所にて公述人として賛成意見を述べました。堺市のホームページに17人の意見がアップされています。

【私の意見】

堺市特別緑地保全条例の後述人としての意見
 4・26●

司会(辻本係長)

お待たせ致しました。ただいまより、南部大阪都市計画特別緑地保全地区の決定について、都市計画の公聴会を開催いたします。

私は、本日司会を務めさせていただきます、「堺市都市計画課 施設係長の辻本」と申します。よろしくお願いいたします。

公聴会の開催にあたり、皆様にお願いがございます。

本会場は禁煙となっておりますので、タバコはご遠慮願います。携帯電話をお持ちの方は、電源をお切りいただくか、マナーモードに設定していただき、通話しないようにしてください。

また、私語や議長の許可していない撮影や発言等は禁止されております。特に、本日は隣の会議室との関係上、申し訳ございませんがマイクを使うことができません。公述人の発言がよく聞こえるように、ご静粛にお願いいたします。

本日、皆様には名札をお配りしていますが、お帰りの際には名札を受付に返却してください。また、公聴会の途中、トイレ等で一時的に退室される場合は、名札を着用し、入室の際に受付で名札を提示していただきますようにお願いします。

本日の議事は、堺市都市計画課長補佐の加勢が議長として進行いたします。

議長、よろしくお願いします。

●議長(加勢課長補佐)

おはようございます。本日、議長を務めさせていただきます、堺市都市計画課課長補佐の加勢と申します。よろしくお願いします。

開催にあたりまして、まず公聴会について説明させていただきます。

公聴会は、あらかじめご提示させて頂いております素案について、ご意見を述べていただくもので、その意見を踏まえて都市計画の案を作成するため、開催するものでございます。

公聴会の記録につきましては、後日堺市において作成した後、公述人の方に郵送にて記録の確認をさせていただきます。

その後、公聴会でのご意見に対する堺市の考え方とともに、都市計画決定の手続きである案の縦覧を行う際、一般の閲覧に供し、意見書の受付を行います。また、本市のホームページにおいても掲載いたします。

その後、堺市都市計画審議会へ付議することになりますが、その際には、本公聴会でのご意見やそれに対する堺市の考え方及び意見書が提出されていればそちらも審議の資料として提出し、報告いたします。

次に、本日の公聴会における公述の方法について申し上げます。

最初に、堺市の事務局より、都市計画の素案について説明があり、その後、都市計画の素案について、公述人の方に公述していただくことになります。

公述にあたりましては、まず公述人席までお越しいただきます。

公述の内容につきましては、公述申出のときにご提出いただきました要旨に従って、ご発言をお願いいたします。発言時間は15分以内となっています。公述の制限時間の2分前になりましたら、ベルを1回、制限時間に達したらベルを2回鳴らすようにいたしますので、時間厳守をお願いいたします。

最後に、会場の皆様にお願いいたします。

本日の公聴会は、意見を述べていただく場であり、質疑応答を行う場ではございません。また、あらかじめ公述の申出のあった方に公述していただく場でございますので、傍聴される方は、発言や拍手等を慎まれるようお願い申し上げます。

もし、本公聴会の秩序や進行を乱す行為があった場合、堺市都市計画公聴会要綱に基づき、この会場から退場していただくことになりますので、ご注意くださいますようお願いいたします。

それでは、事務局は、都市計画の素案を述べてください。

●事務局(林主幹兼土地利用係長)

堺市都市計画課主幹兼土地利用係長の林でございます。よろしくお願い申し上げます。

それでは、「今回作成しようとする都市計画の案」についてご説明させていただきます。

失礼して、座ってご説明させていただきます。

事前にお配りしております「南部丘陵における特別緑地保全地区の決定(素案)について」をご参照下さい。

本市南部に位置する南部丘陵地域には、自然豊かな一団の緑地が存在し、次代に緑地を保全・継承していくための仕組みづくりが急務となっています。

市では、条例に基づき設置された「堺市緑の政策審議会」に対し、「南部丘陵における緑地保全の仕組みづくり」について諮問を行い、「特に保全を優先すべき地区」における「最も有効な緑地保全制度は特別緑地保全地区である」との中間答申を受けました。

特別緑地保全地区は、都市の無秩序な拡大の防止に資する緑地、都市の歴史的・文化的価値を有する緑地、生態系に配慮したまちづくりのための動植物の生息、生育地となる緑地等の保全を図ることを目的とする都市計画法第8条に規定される地域地区です。

本案の鉢ヶ峯寺地区は、石津川水系・明正川の水源地に位置し、樹林地が良好な自然的環境を保っている貴重な緑地であり、今回、特に緑地の減少が危惧される区域について、特別緑地保全地区約14ヘクタールを決定しようとするものです。

説明は以上でございます。

●議長(加勢課長補佐)

ただいまの都市計画の素案につきまして、17名の方から公述の申し出がありました。

午前中に7名の公述人にご発言いただき、その後12時から13時まで休憩を取りました後に、午後から10名の公述人にご発言いただく予定になっております。

なお、公述時間の関係で予定を変更することがございますので、あらかじめご了承ください。

公述人の方には、あらかじめ公述の項番をお伝えしていますので、その項番になりましたら、公述人席へ進んでいただき、ご発言していただくことになります。

続きまして、16番の方、公述人席へお願いします。

●公述人(P)

北区から来ましたPです。

特別緑地保全地区の決定にわたしは賛成です。

どういうような立場からというふうにいうことですが、都市計画に当たって地域地区がどのような役割を持たせるか、これは非常に重要なことなのであります。

生産活動、消費活動、市民生活の各々の場においてその機能を十分に発揮できるように行政当局は地域地区、それぞれ用途地区を定めてきました。

近年の職住の分離は、より高度な土地利用や人間の生活スタイルにより、生活により適応しております。この恩恵で私達は生活を豊かにしてきました。しかし失うものも大きかったと思っております。開発が進むにつれて、私達が生活圏を広げていったところは、田園地帯や里山で、これは開発以前は緑の宝庫でした。しかしですね、今、森や林は急速になくなっております。それでまた、川は汚れ、どぶ川になってるようなところもあります。このような状況の中にあって、緑を確保すべき地域は、都市計画の中にあって、市街化調整区域にその多くを委ねる事になりました。これは、都市化、都市の中に求めてもいいのですけども、なかなか今、そういうことは厳しい状態であります。ですから、この市街化調整区域っていうのは、市街化を止める役割ってのを大きく持たしているというのが、今の現状であるというふうに認識をしております。

そういうふうな状況の中にあって、私たちは都市と、それからこういう地域の間で空気の循環、それから水の循環などを通してですね、非常に都市機能っていうものを調節してきております。

緑が人々に憩いと潤いを与えると同時に、防災面でも雨が木々を伝い土へ浸透し、田園地帯は大きな貯水池となって、川の流れを調節してきました。そして、急激な水の流出を押さえて、防災に当たっているというふうな地域でございます。

特に鉢ヶ峯地区は堺でも唯一緑の豊かなところでありまして、緑環境が存在する地域であります。そしてその地域が都市というものの機能を支えてきました。今般の指定は、指定された地域ということのみでなく、この地域一体の緑環境を存続させていく事が重要で、地区の指定は土地の役割を十分に発揮させ、地区が持つ潜在的な有用性を緑の保全においた事に、私は敬意を表したいというふうに考えております。

二番目に、保全地区は私人の権利が制約されるという点についての考え方であります。ここは非常に重要なことであります。土地は私的な権利が優先されるものであるというふうには、私は考えておりません。土地の売買にあたっても地域指定があり、開発行為の制限や権利の移動に関する制約も多々あります。

これらは何を意味するか、土地とは公共性が高く、私人の権利の行使には一定の制約が伴うという事を意味しております。土地の個人的な占有は、個人の自由な占有でなく、一定の制約があっての占有である。このように考えております。

しかしですね、時代ってのは変わってます。地域も変わっていきます。そしたら、それにふさわしい土地のあり方というものが、社会的な要請であります。

この場合にですね、社会的な要請をどういうふうにしていくか、これは非常によく考えなきゃいけないことだと思います。

これは、例えばどういうふうなことかと言うと、土地の市街化調整区域やなんかの線引きっていうふうなものがありますね。こういうふうなのは10年ごとに見直されております。それで、市街化区域に繰り入れられる、少しでも繰り入れられたら、その線引きが不動産業者や建設業者にとって有利に働きます。

また、その逆で、この線引きが市街化調整区域のほうに大きくなるということになると、それまでの農業経営者とか、またその土地によっていろいろな生産物を得ている人たちにとっては、非常にまた有利になっていく。こういうふうなことがあります。

それで、公的な目的の為の保全地区の指定、これは行政がやらなきゃいけない問題なんですけれども、これは、土地が個人の占有から発生する権利を超えたところにあるものであるというふうに、私は認識しております。

個人は公的な目的を理解して、それを遵守しながらです。自己実現を図るべきであるというふうに考えております。

特に現在ですね、食糧の自給率っていうのが、30パーセントを切っております。それで、やっぱり農業の振興っていうのは、本当にこれから考えていかなければならない問題だと思いますので、この特別緑地保全地区の指定っていうのは、非常に今後を踏まえた優秀な施策であるというふうに考えております。

それから、三番目にですが、南部丘陵の緑を保全する市民の声は大きいということです。昨年、南部丘陵に残土処分の計画が持ち上がりました。南部丘陵約125ヘクタールのうち25ヘクタールを開発しようとするものであります。この面積は甲子園球場の6倍にあたり、残土処分の後はグラウンドに使用するというものです。このグラウンドの使用する人数は、その学園のおよそ250名程度であり、25ヘクタールとの整合性がありません。

また、残土処分による地下水の汚染の懸念があります。このような開発行為に対して、鉢ヶ峯の自然を守る会、大阪自然環境保全協会堺自然観察会、堺野鳥の会は、残土処分計画に反対する署名を集めたところ3,400筆が集まりました。そしてそれをですね、昨年6月、堺市長ならびに市議会議長に署名を提出したところであります。そしてまた、この私たちの意図することに賛同しまして、その後に647筆の署名がまた届いております。こういうふうな現状でありまして、是非ともここを保全したい、こういう場所があって欲しいという市民の声が大きいもんだと感じております。

四番目に、昨年12月に堺市まちづくり基本計画に市民の意見を反映させようとする、「堺市マスタープラン基本計画」(案)に対する説明会を、堺市は各支所で7回開いた事を評価したいと思います。この中で堺の南部丘陵はクールダムとして位置づけられております。

そしてもう一つクールダムとして位置づけられているのが、臨海部の産業廃棄物処理場跡の共生の森であります。ここを新たな緑の拠点として創出することで、南部丘陵と、それから臨海部、この両方に挟まれて堺市があるということで、涼しさと安らぎを創出する大規模な緑の拠点、クールダムを実現というふうなものを堺市は位置づけております。非常に優秀な施策だというふうに思っております。

さらにですね、本年の1月13日に発表されました堺市緑の政策審議会の中間答申、南部丘陵における緑地保全の仕組みづくりについては、さらに6つの重点施策のひとつとして、農と緑の里づくりの中に、南部丘陵における緑地の保全、施策番号1を位置づけております。その目的とするところは、南部丘陵において、樹林地や農地、ため池な

どが一体となった緑豊かな自然環境を保全、活用した取り組みを進めるとともに、人との関わりで育まれてきた里山の多様な景観をこれからも守る事ができるよう、新しい仕組みづくりをします、と具体的に示されています。堺市にとって緑地保全は喫緊の課題であり、その解決に向けて、今般の保全地区指定は、諸手を挙げて賛成したいというふうに思います。

どうか今後とも、可能な限り緑地の保全を増やして、農業の振興と緑環境の保全を両立し、市民がその恩恵を享受できるような施策を実行していただきたいというふうに考えております。またこれらの施策を進めるにあたって、堺市が緑の保全基金の創設をしていますので、これにも積極的に市民の一人として協力していきたいと思います。

以上です。

堺市都市計画課のサイト



 堺市南部畑地区の産廃施設建設計画、業者が廃止届

 9/27畑自治会からお礼状をいただきました。私共「鉢ヶ峯の自然を守る会」が産廃施設の建設反対を支援していたものです。
 堺市南部の畑地区に平成17年産業廃棄物中間処理事業を行うとしていた株式会社トミオカリサイクルは堺市に事業計画の廃止届けを提出され、その旨平成23年9月14日に公告されました。
 これに依り当該地区の産廃問題は終了し、自治会ではさらに「豊かな自然を未来に残そう」を柱に地区の安心・安全と地区の良さを子々孫々につたえていこうとの決意であります。
 私達も微力ながら堺に残る南部丘陵の自然環境の保全に貢献できたことは喜ばしく同慶の
 いたりです。支援いただいた皆様方誠にありがとうございました。

 まずは書中を持ちまして皆様と喜びを分かち合いたいと存じます。

                                              米道 綱夫