次にコーナーは三重の多様で豊かな自然と題して自然環境が紹介されている。私はかって大台ヶ原から大杉谷に下山し、宮川貯水池で連絡船に乗ろうとした記憶がある。もう50年近く前の話だ。大台ヶ原の日の出岳は標高 1695mシカは山頂付近まで生息する。シカは木肌をめくったりして木をからす。しかしそばに咲いているトリカブトは毒だと知っているので食べない。トリカブトは少し湿っているとこなら見ることができる。冬に一回だけ晴れた日の登山の時、熊野灘のはるか東側に富士山が見えたことがある。藤原岳はフクジュソウ・カタクリの自生地として知られ4月の中旬ごろに行った記憶がある。三重の山の人々(東紀州の柳谷))の日常食の紹介があった。茶粥と番茶であった。まつたけかんごという籠に松茸をいっぱい取ってきたことも紹介されていた。野良仕事に出て行く時に高菜でご飯を巻いためはり寿司の展示もあった。私がサイクリングで熊野へ行った時この「めはり寿司」が売られていたのを思い出す。展示は自然とともに生きる人々の生活を取り上げ、三重県には山の暮らし、里山に囲まれた盆地の暮らし、コメ作りを中心とした平野の暮らし、海に面した磯の暮らしを取り上げていた。海女さんの一年の漁も取り上げられていて、アワビやサザエの他に秋に伊勢海老、なまこ、冬にわかめなどの海藻類を獲る。一年中働いている。私はもう50年前に海女の取材をした時に船に乗せてもらった。大体夫婦で仕事をしている。本海女といったと思う。これ以外に徒海女(カチアマ)という海女さんがいて、磯伝いに自分達の魚場まで歩いてく集団で中学校あるいは高校卒業すると先輩の海女さんに連れられて潜り方や貝の取り方を教えてもらう。一人前になるのに最低で5年かかるという。本海女は深いところまで潜って大きな貝類を採集する。段々稼ぎも大きくなってくる。