輪王寺を出ると東照宮まで砂利道が続く。降り頻る雨で参拝客は少ない。東照宮の拝観料は1300円だ。今までで一番高い拝観料だった。他のところでも宝物館とか別棟に秘仏様があって、拝観料を取られてかなり高くつくところもある。表門を入ってすぐのところに神厩舎というのがありここの長押(なげし)に三猿が彫られている。猿の彫刻は人間の一生を風刺していて中でも見猿、聞か猿、言わ猿の三猿が有名だ。私が見たところこの長押には7枚の猿の絵が描かれてありそれぞれが意味を持つものであった。
最初の絵は手をかざして遠くを見ている母親は空間としての遠方でなく時間としての遠方すなわち未来(子の将来)を見ているその方向は身をつけた枇杷と朱色の雲がある。母親が子供の将来を未来を望んでいる場面で枇杷と朱色の雲は「薔薇色で実り豊か」な子供の未来を暗示している。ここからが皆さんがよく知っている三猿が出てくるのである。どういう意味かというと幼いうちは純心で周囲の影響を受けやすい。だから世の中の悪いことは見聞きせず、悪い言葉も使わせず、良いものだけを与えよ、この時期に良いものを身につけておけば悪いものに触れても正しい判断ができる。
1匹の座った猿まだ立っていない。どことなく寂しそうなのは、孤独に耐えつつもこれからの人生(将来)を考えている。やがて立ち上がれば(自立)一人立ち(精神的にも肉体的にもレベルアップする。
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