御在所岳頂上からはほとんど一人だった。途中に柴犬を連れて下山する人と雪のや樹氷の写真を撮っている60歳ぐらいのおばちゃんの二人追い越して下った。ロープウェイ近くのリフト乗り場はかなり混雑していて10数人がリフトを待っていた。ロープウェイの乗り場まで来ると山登りして来た人たちがアイゼンを外していた。3人に一人がグリベルのアイゼンだ。圧倒的な信頼を得ているのだろう。ここでアイゼンを脱いでいるのは私にように御在所岳に登って来たものと急傾斜の雪氷の壁を登って来たものとに分かれる。彼らは一様にピッケルを持っていた。私も30年前までは梶田の古いピッケルを持っていた。梶田は廃業したと聞いているが梶田のピッケルを持って来ているものもいた。グリベルのアイゼンは二重釻の一方につまみがついていて締める時と外す時この着脱が素早く行えるのが特徴だ。
下りのロープウェイは3人のおばちゃんと一緒だった。奇岩がロープウェイから見えるのだが兎の耳・天狗岩はわからなかった。ゆるぎ岩は多分そうだろうと思うのがあった、登山者がちょこちょこしているので多分揺るぎ具合を試しているように見えた。これを越すと一人のおばちゃんが大声で「いたっ」と叫んだ。「あれよあれ」と言ってカモシカを見たとはしゃぐが指差す方向にカモシカはいない。他の二人が「いないじゃ無い」「本当?」と疑った。私も何かがカモシカみたいに見えたのではなかろうかと思ったが、でも本当かもしれない。私は山歩きでは何回も確かめるのだが、ロープウェイは動いているので確認しようがない。残念だ。麓に着くとロープウェイ乗り場にお土産屋があったので「何がここの名物」か聞くと炭酸煎餅・温泉卵饅頭だという。他に酒もみたが720mlのサイズがなく1800mlか360mlなのでやめた。ただ500mlで濁り酒「ゆき」というのがあったので買うことにした。真っ白いお酒だ。バスで湯の山温泉駅についたのは13時55分14時に電車が出るので急いで「津」までの乗車券を買った。すぐ後には2人の女性が切符を買おうとしていた。しかし行先表示がわからないらしい。それから怒ったようにI can't buy. whyというので私がwhere are you going?というと「四日市」と言う。駅名表で見ると小さな字で案内板を見ろと書いてある。これじゃ彼女らがわからないわけだ。390円と出ていたので、すぐさまthree hhundred ninety yenと言ってあげた。それを2回繰り返した。駅員が発車のベルを鳴らした時にちょうど電車に駆け込むことができた。2人とも170cmぐらいある女性でどこから来たか聞くとフィリッピンという。雪が見たくて来たそうである。私は何度もお礼を言われた。