雲峰寺は天平17年(745)行基菩薩を開山とする臨済宗妙心寺派の名刹で、武田家戦勝祈願寺として歴代領主の帰依が熱く、本堂、仁王門、および庫裏はすべて武田信虎の再建した室町時代の建築で全て重要文化財である。重宝となっている日本最古の日の丸の旗がある。
雲峰荘の露天風呂は重川の渓流沿いにあり、川の流れの音がミュージックだ。温泉の温度はあまり高く無いが、寒くはない。石にもたれて足腰を伸ばすと体がすごくリラックスしてくるのがわかる。おばちゃんがどこからきたのか聞いてくる。大阪からだと言うと、彼女は静岡の少し西から身延線に乗ってきたと言う。手を動かしただけなのか手招きしたのか分からなかったが、おばちゃんの耳が遠いために話し声が聞こえないと思った。近くに寄って話をするとペラペラとスウィッチのないラジオみたいによく喋る。身長が163cmあったけれど腰の手術で6cm減って今は157cmしかない。それが残念で仕方ないと言う。歳は私より一つ上の昭和19年生まれの申年。申年の女はおしゃべりなんですよ。もしよく喋る女の人がいたら聞いてみなさい。大抵申年だからと。本当かいな?家はお茶農家でお茶は年に4回刈入れるという。もう直ぐシーズンに入るが、茶摘み作業が大変なので自動お茶刈り機をお父さんに買ってもらったと、おそらく1時間ぐらい露天風呂にいた。夕食の時間になったので湯から上がった。歳にしては乳が垂れていなかった。ころっとした乳が外に向けてついていた。こういうおばちゃんもいるのだ。夕食は季節の山菜の天ぷらや川魚が出た。タラノメや舞茸がうまい。魚はヤマメか?夕食を食べているとさっきのおばちゃんが急須を持って現れた。実はね私自分のところで作ったお茶持ってきてるのと言って、静岡のお茶を入れてくれた。