昨年10月28日から金峰山・甲武信岳縦走をしたときに瑞牆山というのがあるのを知っていた。体力があれば3泊4日の中に入れられただろう。おそらく30年前だったら一度に百名山の3つを完登していたはずだ。富士見平小屋までの途中にこの山の岩峰が鮮やかに見えたのを思い出す。瑞牆山を人に説明するときにこの字が難しくあまりうまく伝えられない。深田久弥の百名山によると地元の村では瘤岩(瘤岩)と呼んでいたそうだ。彼の推理によると三つの山陵が集まるところをみつなぎと呼ばれ、それが聞き誤れて瑞垣という風流な名前になったのではないかと勝手に憶測している。
いつも通り名古屋まで新幹線で行き、中央本線で塩尻、韮崎と乗り継ぐ、去年は韮崎駅についてたった3分の乗り換え時間で、山梨峡北交通のバスに乗り込まねばならなかったが今年から8分の乗り換え時間になった。韮崎駅を降りると東側に大きく富士山が見える。去年は全く気づかなかった。2番乗り場からバスは出て、1時間20分で終点のみずがき山荘に着く。ここにくるまでの途中に増富ラジウム温泉があるが施設の修理のため4月1日から休業している。帰りにここで汗を流そうと思っていたのに残念である。バスは65歳以上の老人は1割引で乗車でき、2100円が1900円で済む。瑞牆山荘に到着し、簡単に昼食を済ませ、登山口から少し奥へ歩いてみた。ここはミズナラの純林があり、今は葉を落として見通しがよくきく。どんぐりはほとんどないが殻斗だけがいっぱい落ちていた。3時を回ったので瑞牆山荘に入る。今日の泊り客は私一人とのことだった。206号室に案内される。8畳の間で石油ストーブが置かれていた。朝晩は10度以下になるとのこと。食事の時間まで2時間以上あるので山と渓谷社の登山装備大膳を読む。最近の装備は軽くなっているものが多い。それぞれの分野で一流品と呼ばれるものの紹介と優れている面が描かれていた。私も装備にはいいものを持つようにしているが、いいものは海外のメーカーが日本のより優れているものが多い。